私が仕事の拠点としている、コ・ワーキングスペース「co-ba koriyama」に大学生がインターンで来ていました。
インターンプログラムの一環で私にインタビューをしてくださったので、こちらからもお願いすることに。
楽しいお話の時間を持つことができたので、ここに一部再現します。
年長者の説教くさいところが時々顔を出しますが、お許しください。

インタビューに答えてくれた大学生、miさん❤️
まだ、「これ」というのは見つからないけれど。
――miさんは、今、大学2年生。現代社会学部とのことですが、学びたいと思っていることは何ですか。
miさん 学びたいということは特になかったんです――。なので、現代社会学部は幅広く学べる点が魅力的でした。心理学や観光、経済についても学べるし。特に観光系が学べるのは強みだと思いました。あまり他にないので。
私の場合は、やりたいことがなかったので、夢を見つけるためにその学部に入ったという感じですね。とりあえずという気持ちで入ったんです。でも結構幅広く学べているから楽しい。「これ」というものはまだ見つからないかもしれないけれど。
――学年が進むにつれて、将来について選択していかなくちゃいけないことが多くなると思うけど、例えば観光業でも、その業界に入りたいのか、観光に直接関わる業務をしたいのか、とか。そういうことは考えていますか?
miさん まだ全然考えていないんですけど、一応観光系に興味があって入学したという気持ちがあって。
――それは、旅行が好きだとか?
miさん ツアープラン、旅行の計画を立てるのが結構好きなんです。
大学の推薦入試の面接で、「受験の理由に、夢を探しに来たというのはありきたりだから、なんか具体的な理由を言え」って担任の先生から言われたので、自分の中で好きなことを探して、旅行の予定立てるのが好きなんだって気づいたんです。
美味しいかどうかはインスタを見ればわかる!
――これまでの旅行で、印象に残った旅行というのはありますか。
miさん 小さい頃、東京に行った時です。池で船に乗って周りの景色を見たことが楽しかった。子供の頃なのでどこか覚えていないんですけど。
――プランを立てて、どこに行ったのですか。
miさん 友達と京都大阪に行った時、めっちゃ調べて行きました。「何時にここに行って、これ食べたいね」とか。カフェとか、1日乗り放題のチケットとか。あとでこっちの方が安かったとか後悔したくないので。
場所は、金閣寺とか京王護国寺(東寺)とか。京王護国寺は桜がすごく綺麗なところで、あとは抹茶が有名な「Chacha」というところに行って来ました。抹茶が好きなので、美味しいところを調べて。
――おいしいかおいしくないかは、何を見て判断するの?
miさん インスタですね。ハッシュタグの数です。ハッシュタグの量が多いところは人気があるから。それにたくさんの人が色々な角度からとっているから、本当に美味しそうかどうかわかるんです。
――なるほど。数が多いと、情報の精度も上がる。
miさん そうなんです。インスタすごいんですよ! 位置情報からも見られるし。疲れたけど日程の中でいっぱい回れたのは、やっぱり予定立てたからできたと思います。
――そうやって自分の中で興味のあることを見つけて。
miさん USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)に行くときも、あらかじめどんな乗り物があるか動画を見て調べるんですよ。
――結構マメなんですね。
miさん それで、「この乗り物絶対乗りたい」というのを選ぶんです。
――じゃあ、これからやることについて調べるのが好きなんですね。自分が生まれる前とか過去のことについて調べるのは興味がある?
miさん 全然ないですね。未来の方が楽しいです、やっぱり。だって、2回楽しめるじゃないですか。
――というのは?
miさん 調べている時も楽しいし、実際行った時も楽しい。
過去のことには関心がないけれど
――人は2種類いるのかも。過去のことを知るのが好きな人と、未来のこと考えるのが好きな人と。
過去のことを調べることによって、こうして私たちは社会を作ってきたんだ、とか、こういうものが出来上がったんだとか、人って進歩しているようで結局変わらないこともわかったりするのが面白いと思うんですよ。
miさん なるほど、なるほど。
——miさんにとって、日本が昔戦争をしていたことは、どんなイメージですか。
miさん そうですね。自分だったら耐えられないですね。そんな生活が続くのは。
私のおばあちゃんは小さかったから何も覚えていないらしいんですけど、ひいおばあちゃんは、ひいおじいちゃんが軍隊にいて、毎日帰ってくるのかどうか心配だったことや、食べ物も少ないし、精神的にやられていたと話していて、毎日辛かったと言っていたらしいです。で、空襲警報のサイレンや、一度、家の近くにも爆弾が落ちたらしくて、怖かったと。自分だったら絶対耐えれない、今の生活がどれだけ幸せなんだろう、と思います。
――私が親から、miさんにとってはおばあちゃんの世代ですけど、聞いた話より生々しいかもしれません。私はどちらかというと、本やドラマで戦争のことを知ることが多かったですね。
miさん 「はだしのゲン」(中沢啓治・作)は、悲しかった。あんなことが起こったら耐えられないですね。戦争のことは世代を超えても受け継がれていると思います。だって忘れちゃいけないことですものね。どの世代の人も戦争の大変さはわかっていると感じます。学校で嫌でも見せられますしね。授業で絶対やるし。
――戦争があれば戦うと思いたがっている人もいるけど、本当は悲惨でかっこいいものではないことを感覚的に理解してほしい。
miさん また日本が戦争をしだすんじゃないかと言ってますしね。絶対だめですよね。マジでやめてほしい。戦争のドラマ見ていても、辛いのに。
――miさんはきっと共感力が高いのですよね。
miさん 戦争のドラマを見ちゃうけど、本当に起きないでと思う。
将来の不安はないけれど、就活は心配。
――好きな本はありますか、どんな本を読んでいたりするの?
miさん 印象に残っている本は、『リクルートを辞めたから話せる、本当の就活の話』という題名の本でした。大学の先生は「こういうことをしておかないと就活には不利だ」というようなことをよく言うじゃないですか。でも本当はそうじゃないと。「実際は学歴は関係ない、コミュニケーション能力の方が大事だよ」と本音でガッツリ書いてある。結構大学生って資格が必要だと思って焦るけど、そう思う必要はないとか。
――特に何をした方がいいと書いてあったことが印象に残りましたか?
miさん 私はたくさん資格を取った方がいいと思っていたのだけれど、喋れることの方が大事、いま企業は面接重視と書いてあったんです。
いま私がインターンに応募して来ているのは、こういうことの方が資格より全然有利って書いてあったから。
――じゃあ、3週間の研修で、こんな経験をしましたと話せる材料をいっぱい作っておかないとなんですね。
miさん はい。そういうのが欲しいですね。
――確かに、昔と違って、成績だけじゃなくてその人なりを見るようになっているかもしれません。
もし、観光の仕事に関わるとしたら、どんなことがしたいですか。
miさん ツアープランナーの仕事ですね。お客様と一緒に、これから行きたいところを提案して行くような。オーダーメード的なプランを作りたいです。一緒に計画を立てることができれば、こちらも楽しいじゃないですか。でも資格が欲しいですしね。そういう業界はすごいブラックとも聞きますし。
――ブラックというか、相手の要望を叶えれば叶えようと思うほど、時間も労力もかかるところがあるかもしれません。
miさん そうですね。精神的にやられちゃう人もいると聞いていて。だから本当に好きじゃないとやっていけない。いまの自分じゃちょっと難しいかなと思うんです。英語もできないといけないじゃないですか。TOEICも今授業でやっていますけど、大変です。高校で英語は結構好きだったんですけど。
――将来について不安に思っていることはありますか。
miさん ないです。全然ないですね。
――なんとかなるという感じですか。
miさん 本当に考えたことないです。
―― というと、これまで不安に思うこともなく来られた?それとも、不安に思わなくていいことへの割り切り能力が高い、とか。
miさん 唯一、就活の時期のことが不安なぐらいですかね。
――就職は地元の予定ですか。
miさん そうですね。大学に入ったことを後悔していることもあって。高校は学校で就職先の会社を決めてくれると聞いていて。大学って自分で決めなくちゃいけないじゃないですか。
――大学生の就活の時期って、会社説明会で色々な会社を見ることができるし、こういったインターン制度もある。大学の就職市場は開かれていると思います。だから新卒は有利なんですよ。
miさん そういういい話は初めて聞きました。本当ですか?
――本当ですよ。大学で勉強しておくといいですよ。それにTOEICを頑張るといいと思います。仕事によって必要な点数が決まっているし、嘘をつかない。
miさん そうですよね。TOEICは頑張ろうかと思います。英語が好きでよかった。
――ぜひ、頑張ってください。
miさん でもこのままなんだかんだで就職しそう。どこかに。
――就職したところで一生懸命やれば、その仕事が好きになるかも。
miさん そうですよね。
――今日はありがとうございました。好きなことを見つけて、仕事にできるといいですね。